この記事ではマカの効果関する論文を紹介します。
マカは活力の増進、不妊治療への寄与、性欲の改善、美肌効果、更年期障害の改善、動脈硬化の予防など様々な効果が謡われていますが、実際にマカの論文を元に、情報の正確性を見ていきたいと思います。
論文の著作権の兼ね合いで詳細まで解説することはできませんが、研究の概要を説明をしますので、気になる論文があれば、参照先で閲覧してください。
日本マカに関する基本的なことは以下の記事で紹介していますので、まだ閲覧されていない方は閲覧して頂くことをお勧めします。
日本マカバナー
①マカと男性の性欲改善に関する論文
論文引用元
Gonzales GF, Córdova A, Vega K, Chung A, Villena A, Góñez C, Castillo S. Effect of Lepidium meyenii (MACA) on sexual desire and its absent relationship with serum testosterone levels in adult healthy men. Andrologia. 2002 Dec;34(6):367-72. doi: 10.1046/j.1439-0272.2002.00519.x. PMID: 12472620.
1つ目は、よく言われる男性の性欲改善に関する研究です。
この研究では男性を対象に、プラセボとマカを摂取させた場合に、テストステロン値と感覚的な性欲の高まりを検査したものです。
性欲の高まりというのは、数字上だけでは判断できず、感覚的なものもあるので質問によって判断しているところに信憑性がありそうです。
※プラセボとは、見た目は他の人に飲ませるものと同じで、対象となる成分が含まれていないものを飲ませることです。勘違いによる効果を見るために比較対象として設けられます。
結果的にマカを摂取した際には顕著な性欲改善が見られたようです。
研究では最低1500mgのマカを摂取させていたようですので、弊社の日本マカサプリメント換算では3粒(500mg/1粒)となります。1日2~4粒(1000~2000mg)を推奨していますので、効果の感じ方によって調整して頂ければ幸いです。
ちなみに、摂取しすればするほど効果が高まるわけではないということも、この研究ではわかっており、摂取量よりもマカの摂取期間が長いほどプラセボとの効果の差が明らかになっています。
マカサプリメントの飲みはじめは2~3カ月を目安に継続するとよいでしょう。
②マカと男性の不妊治療に関係しそうな論文
論文引用元
Gonzales GF, Cordova A, Gonzales C, Chung A, Vega K, Villena A. Lepidium meyenii (Maca) improved semen parameters in adult men. Asian J Androl. 2001 Dec;3(4):301-3. PMID: 11753476.
2つ目は、男性の不妊治療に関係しそうな研究です。
男性が原因の不妊の場合、精子を作る力の低下や精子の運動率が悪いことが原因になることがあります。(①の研究で紹介したように性欲がなく、勃起不全が原因の場合もあるので、あくまで原因の1つです)
この研究ではマカを4カ月摂取することによって精液量、精子数、運動精子数、精子の運動性が高まることが明らかになったとされています。
研究では摂取量を2つに分けて試験もされていますが、先ほどの①の研究と同様に、摂取すればするほど改善が見られたというわけではありませんでした。
この研究の4カ月の摂取という期間からしても、やはり長期的に摂取する必要があるようです。
サプリメントは1カ月単位の購入が一般的ですが、数カ月継続しないと効果を実感しないものがあるという点は押さえておきたい点です。
弊社の日本マカサプリメントは、20粒のお試し用から始まり、1カ月60粒分、3カ月180粒で用意していますので、男性機能に関する効果を期待されている方は3カ月以上の継続をすることを推奨します。
③マカと女性の不妊治療に関係しそうな論文
論文引用元
治京 玉記ほか. ラットの黄体形成ホルモン(LH)の律動性分泌リズムと摂食パターン : 摂食パターンを用いた非侵襲的性周期判定法. 日本生殖内分泌学会雑誌 = Japanese journal of reproductive endocrinology / 日本生殖内分泌学会雑誌編集委員会 編. 18:2013,p.35-38.
3つ目は、女性の不妊治療に関係しそうな研究です。
実は、マカを男性に摂取させて効果を見る研究は①②のような事例であるのですが、女性に摂取させて効果を見る研究はまだありません。
紹介するのはラットを対象に、妊娠に関係するホルモンを調べた研究です。
研究ではラットにマカを摂取させて黄体形成ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(HSH)の血中濃度を測定しています。
黄体形成ホルモンとは、卵巣に働き、排卵を起こす上で重要なホルモンです。
卵胞刺激ホルモンとは、卵巣に働き、卵胞を発育・成熟させる働きのあるホルモンです。
どちらも妊娠に重要なホルモンですが、研究によるとマカの摂取により黄体形成ホルモン(LH)が4.5倍、卵胞刺激ホルモン(FSH)が19倍に上昇したようです。
従来は男性機能の改善を謡ったサプリメントにマカが含まれていたため、「マカは男性のもの」という印象が強かったと思いますが、最近では不妊治療の一環としてマカを含んだサプリメントの製品が増えてきています。
弊社では、色んな成分を混ぜて1つのサプリメントにするということはせず、こういったマカ本来の可能性を信じ、100%の日本マカをサプリメントにしています。
④マカと女性の更年期障害改善に関する論文
論文引用元
Brooks NA, Wilcox G, Walker KZ, Ashton JF, Cox MB, Stojanovska L. Beneficial effects of Lepidium meyenii (Maca) on psychological symptoms and measures of sexual dysfunction in postmenopausal women are not related to estrogen or androgen content. Menopause. 2008 Nov-Dec;15(6):1157-62. doi: 10.1097/gme.0b013e3181732953. PMID: 18784609.
4つ目は、女性の更年期障害改善に関する論文です。
更年期障害は男性、女性両方に起こりますが、女性の方がその割合が多いとされています。
理由は、女性は閉経後に急激にエストロゲンの分泌量が低下し、体内の女性ホルモンのバランスが崩れるためです。
具体的な症状としては、疲労感、不眠、発汗、頭痛、腰痛、肩こりなど様々あります。
研究では、閉経後の女性を対象に1日3.5gのマカを6週間摂取させています。
結果として、更年期障害からくる不安やうつ病などの精神症状を軽減したとのことです。
③のようにホルモンを検査していますが、ホルモンに変化はなく、参加者のアンケートにより結果が出たと結論づけられています。
他の研究と比べると、1日3.5g摂取するというのは多く、少なくても効果があるのかという点については、この研究では試験されていないためわかりませんでした。
しかし、6週間(1カ月半)摂取させて結果を見るということからも長期的な摂取によって結果を見る必要がありそうです。
⑤マカと女性の更年期障害改善に関する論文2
論文引用元
Meissner HO, Mscisz A, Reich-Bilinska H, Mrozikiewicz P, Bobkiewicz-Kozlowska T, Kedzia B, Lowicka A, Barchia I. Hormone-Balancing Effect of Pre-Gelatinized Organic Maca (Lepidium peruvianum Chacon): (III) Clinical responses of early-postmenopausal women to Maca in double blind, randomized, Placebo-controlled, crossover configuration, outpatient study. Int J Biomed Sci. 2006 Dec;2(4):375-94. PMID: 23675006; PMCID: PMC3614644.
④の研究では被験者が14人と少なく、数値上のホルモンの変化はなく、アンケート結果により改善があったと結論付けていますが、この根拠だけでは心許ないので、別の論文を調べました。
この研究では168人の閉経後早期の女性を対象に、マカの摂取により更年期障害が改善されるかを調べています。
さらに先ほどの1日3.5gのマカを摂取するのとは違い、1日2gの摂取なので現実的な摂取量です。摂取期間は3~4カ月となっています。
結果として、ほてりや発汗をはじめとした更年期症状を改善したとのことです。
また、この試験により卵胞刺激ホルモン(FSH)の減少と善玉コレステロール(HDL)の増加を確認したとのことです。
論文には「ホルモン補充療法の代わりになる」ことを期待していることが書かれています。
弊社の日本マカサプリメントでいうと、1回2粒(1000mg)を1日2回服用すると1日2gの摂取となります。
サプリメントを摂取して、1か月で「効いていない」と判断するのではなく、論文にも摂取期間が経過することで顕著な結果が見られたと書かれていましたので、3~4カ月程度継続してみるということも重要そうです。
⑥マカの抗癌効果に関係しそうな論文
論文引用元
Lenzi, R., Campestrini, L., Semprebon, S., Paschoal, J., Silva, M., Zawadzki-Baggio, S., Mantovani, M., Petkowicz, C., & Maurer, J. (2021). Glucosinolate-Enriched Fractions from Maca (Lepidium meyenii) Exert Myrosinase-Dependent Cytotoxic Effects against HepG2/C3A and HT29 Tumor Cell Lines. Nutrition and Cancer, 74, 1322 - 1337.
6つ目は、マカの抗癌作用を研究した論文です。
マカの抗癌作用を研究した論文はいくつかありますが、実際のがん患者を対象にしているわけではなく、がん細胞を対象にしているものが多いです。
研究では肝臓がんの細胞である肝細胞癌と大腸がんの細胞である結腸腺癌が使用されました。
結果、マカによってがん細胞の増殖抑制効果が確認できました。
マカを摂取することで、抗癌作用が期待できる可能性もありますが、細胞を対象にしている研究では実際に人がどのくらい服用したらよいのか、がん細胞に直接届くわけではないので、本当に効果があるのかなどが分かっていません。
この研究以外にもマカなどのアブラナ科に含まれるグルコシノレートとがん予防に関する論文が多くあるので、抗ガン作用としての期待はできそうです。
今後、人による臨床試験のようなものが行われれば、よりはっきりとしたことが分かると思いますが、現状ではマカサプリ摂取による効果はわかりません。
⑦マカの美肌効果に関係しそうな研究
論文引用元
Kubota, Y. & Hirate, Megumi & Kamikura, S. & Fushimi, K. & Hori, Y. & Yatsunami, K.. (2012). Effects of maca dried powder on hyaluronic acid production using in vitro study. Pharmacometrics. 82. 85-88.
マカは美肌効果が謡われることがありますが、どういった研究からそのように発信されているかご存知でしょうか?
その元になったと思われる研究が今から紹介する論文です。
論文にはマカによるヒアルロン酸産生作用について書かれています。
方法が少し特殊で、細胞を育てる培地にマカを加えたものを使用しており、肌の細胞である真皮線維芽細胞がヒアルロン酸を産生するかを見ています。
結果として、ヒアルロン酸産生は1.8倍となり、肌細胞の増殖も著しく増強したようです。
よくサプリメントのマカの宣伝として、美肌効果が謡われることがありますが、この研究を元にしているとすると、サプリメントとして摂取した効果ではないことがわかります。
細胞をマカ溶液に浸けるというのは、化粧品のようにマカを使用したようなイメージです。
マカの摂取が美肌効果に寄与するという研究はないので、その真偽は明らかではありません。
⑧マカが持久力向上・抗疲労作用に関係しそうな研究
論文引用元
池内真弓, 山口宏二, 竹井伸, 木野高男, 馬場弘行, 矢沢一良 (2005).マカ抽出物長期投与による持久力向上および抗疲労作用,日本農芸化学会大会講演要旨集
あまり聞いたことがないことかもしれませんが、マカが持久力向上、抗疲労に寄与する可能性を示す研究もあります。
研究では、マウス(ラットより小さいネズミ)を対象にしており、体重当たり6mg、30mgのマカを4週間摂取させたところ、疲労物質の1つである乳酸の上昇を抑制し、運動時のエネルギーが糖より脂肪の方が多く使用されたため、持久力向上が示唆されたとのこと。
この研究で気になるのは体重当たりの摂取量です。
例えば、20代男性の平均体重は約62kg、女性は約51kgです。
6mg、30mgのマカを摂取するとなると、以下となります。
男性 6mgの場合:372mg、30mgの場合:1860mg
女性 6mgの場合:306mg、30mgの場合:1530mg
弊社のマカサプリメントの場合、1粒500mgで100%マカですので、1日3~4粒飲む計算になります。
実際に人に効果があるかは不明ですが、このような効果を期待して飲む場合にも、少なくとも4週間摂取する必要がありそうです。
まとめ
マカ摂取に関する効果を実際の研究を元に紹介しました。
サプリメントは食品ですので、薬ほど即効性はありません。
長期的に摂取することで、論文で研究されたような効果が期待できる可能性はありますが、サプリメントの販売上、それを効果として謡うことはできません。
しかし、実際にどのような研究がされて、どのような効果があると示唆されたのかということを知った上で、サプリメントを摂取し続けた方が飲み続けられるのではないかと思います。
紹介した研究では、最短でも1カ月、最大で4カ月摂取していましたので、3カ月程度続けて頂いて判断して頂くのが良いのではないかと思います。
弊社の製品を通じて、日本人が生み出したスーパーフードの効果をお届けできれば幸いです。
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