美肌効果があり、シミ治療に使われるトランサミン。その成分や効果、副作用などの注意点、同じ有効成分を含む市販薬との違い、入手方法などをわかりやすく解説します。
目次
トランサミンとは?成分は?
トランサミンとは第一三共の商標で、人工的に作られたアミノ酸の1種であるトラネキサム酸を有効成分とした医療用医薬品です。
トランサミンには、錠剤タイプとカプセルタイプ、散剤タイプがあります。有効成分は同じですが、添加剤に違いがあります。
トラサミン錠250mg(1錠中)の成分
有効成分:トラネキサム酸 250mg
その他添加剤:トウモロコシデンプン、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、硬化油
トランサミン錠500mg(1錠中)の成分
トランサミンカプセル250mg(1錠中)の成分
トランサミン散50%(1g中)の成分
トラネキサム酸とは?効果は?
トラネキサム酸とは、日本の医学者である岡本彰祐と岡本歌子が1960年代に開発したアミノ酸の1種です。たんぱく質を構成する必須アミノ酸リシンをベースに人工的に作られました。体の中にある酵素のプラスミンを抑える働きがあります。
プラスミンには、血液が固まることを防ぐ、炎症反応やアレルギー反応に関与する、シミの原因となるメラノサイトの活性化などの作用があります。
トラネキサム酸は、プラスミンの働きを抑えることで止血や抗炎症、抗アレルギー、シミの予防効果が期待できます。
そのためトランサミンは本来、血管炎などの出血性疾患、じんましんなどのアレルギー性疾患、湿疹などの炎症疾患、扁桃炎、口内炎などの治療に用います。
トランサミンの美容効果
上でも説明したように、トランサミンの有効成分トラネキサム酸は、シミの予防効果があります。プラスミンの働きでにメラノサイトが活性化し、シミの原因となる黒色メラニンが作られますが、トラネキサム酸はプラスミンの働きを抑え、黒色メラニンの生成を妨げます。
メラニンとは?
メラニンとは動植物界に広く存在する色素です。人間では眼球や皮膚、髪の毛に多くあります。
黒色メラニンと黄色メラニンの2種類があり、その比率で肌や髪の色が異なります。
黒色メラニンが多いと肌や髪は黒くなり、黄色メラニンが多いと肌は白く、髪は金髪になります。
トランサミンは組み合わせ次第で相乗効果が期待できる
トランサミンは以下の他の医薬品(成分)と組み合わせることで美肌目的において、さらなる効果が期待できます。
ここでは概要を記載しますので、各医薬品の詳細は別記事を参照して下さい。
シナールはアスコルビン酸(ビタミンC)とパントテン酸カルシウムを有効成分とする医薬品です。
抗酸化作用、抗炎症効果、皮膚の新陳代謝の活性化などさまざまな効果があり、ニキビや吹き出物、赤みなどの皮膚トラブルを緩和し、健やかな肌や髪を維持します。
ハイチオールはL-システインを有効成分とする医薬品です。
L-システインはシナールと同様にシミの予防やシミを薄くする働きがあります。
さらに肌のターンオーバーを促進する働きがあるため、美肌に効果的です。
ユベラはビタミンEを有効成分とする医薬品です。
ビタミンEは強い抗酸化力があり、細胞を活性酸素から守る働きがあります。
トラネキサム酸配合の市販薬とトランサミンの違い
トランサミンに市販薬はありませんが、トランサミンの有効成分トラネキサム酸を配合した市販薬として第一三共から「トランシーノEX」が発売されています。
商品名 | 区分 | 医師の診察 | 入手場所 |
トランサミン | 医療用医薬品 | 必要 | 処方受付のある薬局 |
トランシーノEX | 第1類医薬品 | 不要 | ドラッグストア |
それぞれ配合されている成分や量に違いがあります。
以下は添加剤を除き、1錠当たりの有効成分と含有量を表記しています。
商品名 | 有効成分(1錠当たり) |
トランサミン錠250mg | トラネキサム酸 250mg |
トランシーノEX | トラネキサム酸 187.5mg L-システイン 60mg アスコルビン酸(ビタミンC) 75mg ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) 1.5mg パントテン酸カルシウム 6mg ニコチン酸アミド 10mg |
トランサミン錠は、トランシーノEXよりも有効成分トラネキサム酸の配合量多いことがわかります。その代わりにトランシーノEXには、ビタミンCやビタミンB6などが含んでいます。
1日あたりのトラネキサム酸の摂取量は、市販薬のトランシーノEXは750mg(4錠分)までですが、トランサミンは医療用医薬のため2000mgまで摂取できるため、より効果が期待できます。
トランサミンは、肝斑だけでなくさまざまなシミや、そばかすの改善、止血、アレルギーなど幅広い治療に使えますが、またトランシーノEXはシミの1種である肝斑(かんぱん)のみにしか効かないとされています。
肝斑とは
肝斑とは、主に頬骨の高い部分できる左右対称の薄茶色のもやもやしたシミの1種です。女性ホルモンバランスの乱れが原因の一つとされています。
トランサミンの注意点や副作用
トランサミンの注意点
トランサミンには止血作用があるため、血液が固まりやすくなることによって生じる脳梗塞や心筋梗塞の人は使えません。治療で、血液を固まりづらくする薬を用いていることが多く、トランサミンの作用と相反します。
低用量ピルには、血が固まって血管がつまるリスクがやや高まるという報告があります。トランサミンとの併用が禁止されてはいませんが、念のため併用しない方がよいでしょう。
風邪薬や歯科で出される止血剤にはトラネキサム酸の成分を含むものがあります。これらの薬と併用してしまうとトラネキサム酸の過量投与になる可能性もあり危険です。
普段服用している薬ががある方は、医師、薬剤師に伝えてください。
トランサミンの副作用
トランサミンには重大な副作用として、頻度は不明ですが人工透析をしている人にけいれんが表れることがあると報告されています。
次のような副作用も報告されています。()は発症頻度
・食欲不振、悪心、嘔吐、下痢、胸やけ(0.1~1%未満)
・かゆみ、発疹(0.1%未満)
上記のような症状が表れたら、直ちに服用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。
トランサミンの入手方法
市販薬よりも効果が期待できる医療用医薬品であるトランサミンを入手するには、原則として医師の診察を受け処方してもらう必要があります。
しかし忙しく、病院に行き薬局でトランサミンを買う時間が確保できない方も多いと思います。そんな方にオススメなのが、弊社のMedDirect(メドダイレクト)です。
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さらに、トランサミンだけでなく、上記のユベラやハイチオールなど相乗効果を期待できる医薬品とセットで購入できるため大変オススメです。
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